先天性欠如歯のお話
こんにちは!中里デンタルクリニックです。
また雪が降りましたね!足元に十分お気をつけください。
今回のお話は、「先天性欠如歯」についてです。
聞いた事はありますか?
本来であれば永久歯は28本生えてくるはずですが、実は10人に1人の確率で、生まれつき永久歯の本数が足りないお子さんがいるようです。
つまり、誰がなってもおかしくない疾患なのです。
ですが、ほとんどのケースでは原因が不明です。
歯がないことで噛み合わせが悪くなったり、見た目も良くなかったりと様々な問題が起こりがちなので注意が必要です。
生えてくるはずの歯が生えてこない「先天性欠如歯」ですが、
人間の退化現象の一種と考えられているようです。
感染、放射線の照射、薬剤、栄養障害、遺伝などが原因として指摘されていますが、実際のところ原因は不明です。
1本だけ生えてこないという方もいれば、ほとんどの歯が生えてこないという方、左右どちらかに偏っている方など、様々あるようです。
先天性欠如歯の方の中で、生えない歯の本数が1〜2本なのが80%で、5本以上の方が8.6%になるそうです。
永久歯の赤ちゃん「歯胚」があるかないかは、パノラマX線写真で見ることができます。中里デンタルクリニックでもレントゲン写真の撮影ができますので、お声がけください!
先天性欠如歯は、早期に発見できるとその後の治療に有利なので、
小学校入学前に一度レントゲン写真を撮り、確認してもらうことをお勧めします。
先天性欠如歯の治療では、早期発見はとても大きなポイントになります。
この疾患では、乳歯の虫歯予防がとても重要だからです。
永久歯がないと、乳歯は抜けずに残ります。
となると、メンテナンスをしっかり行って大事に使っていけば、30代や40代になってもこの乳歯を使い続けられるかもしれません。
さて、ここからは先天性欠如歯の対処法をご紹介します。
①そのまま乳歯を残す
乳歯がある状態で歯並びに異常がなければ、そのまま残せます!
歯が溶けた場合でも、乳歯のおかげでスペースが確保されていることがありインプラントもスムーズに進む可能性があります。
②歯列矯正で治す
乳歯が抜けて空いている隙間を、矯正で治します。
③自家移植
足りない場所に、ご本人の歯を移植します。移植ができたら、レジンで形を整えたりできます。
お子さんに先天性欠如歯があるとわかると、保護者の方は大変驚くと思います。遺伝、妊娠中の栄養の取り方、うっかり飲んでしまったお薬など自分を責める方も少なくないと思います。しかし、10人に1人の確率ですし、誰がなっても全く不思議ではないので、悩む必要は全くないのです。
まずはレントゲン写真で確認することからですので、お気軽にご相談ください!