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[なぜ何?タバコのサイエンス」

 皆さんこんにちわ。最近暑くなってきましたね、熱中症にはお気をつけください。  中里デンタルクリニックの勤務医の小松です  そろそろオリンピックが始まります。このコロナ禍で一体どうなるんだ?と思いながら日々の診療を心がけています。  さて本日はタバコのメカニズムについて話そうと思います  私はもちろんタバコは吸わないですが、父親は吸っています。最近は5歳になる姪っ子から「おじいちゃんタバコ吸ってる」と言われています。タバコは歯周病の観点からやめた方がいいのは明らかですが、タバコが習慣付いてる人が他人に言われてそう簡単にやめれるものではないと思います。  それゆえ今日は禁煙のためにもタバコについて詳しく知っとかないといけないのでお話します  私自身はタバコは吸わないので詳しくは存じかねますが最近は加熱式タバコ、つまりアイコスが流行っていますね。アイコスは9割型の煙が出るのをカットしてるのでタバコを吸い続ける免罪符になると思ってる方もいらっしゃると思います。アイコスを吸うことで禁煙の第一歩という人もいると思います   タバコには依存性物質と呼ばれるニコチンというものが入っています。昔ながらのタバコいわゆる紙タバコにはこのニコチンが多く入っています。ではアイコスと比べてどのくらい変わるのでしょうか  実はアイコスは紙タバコと比べるとニコチンの量が57−84%と言われており、実際には9割減というわけではありません、吸い始めて10分のニコチンの血流濃度は紙タバコはおよそ10ng/mLに対してアイコスは7ng/mLというデータもあります。吸い終わってから30−60分するとニコチンの離脱症状が起きイライラ、気だるさ、落ち込みなどの不快感が現れ始め、それを解消するためにまた吸い始める。これは実はアイコスでも変わらないのです。  それゆえアイコスは禁煙の助けにはならず、むしろ相対的な量としては紙タバコより減っているのでより多くのニコチンを求めるようになってしまう可能性が高いです  通常では脳の細胞がドーパミンを出し、ドーパミン受容体というそれを受け取る存在が受け取ることで人は快楽や幸福感を感じるようになります。キャッチボールで例えると一人のキャッチャーにボールひとつ投げるようなものです。  しかし、ニコチンを摂取してしまうとこのドーパミンがたくさん出てしまい、受容体が受け止めきれなくなってしまいます。一人のキャッチャーにたくさんのボールが飛んでくるようなものです。ボールひとつも取れないこともあります  故に禁煙するにはアイコスは全く関係がなく、むしろ依存を強めてしまい兼ねます。  禁煙するにはタバコそのものをやめるしかありません  悩んでる方は一度専門機関に相談をお勧めします  以上タバコのサイエンスでした