歯科医院に行くと受付で診察券や保険証の提示を求められますが、何らかの理由で保険証が手元にないという患者様は少なくありません。本記事では、保険証が手元にないとき、歯科治療は受けられるのかについて詳しくお話しします。

■保険証がなくても治療は受けられます。注意点は？

はじめに結論から言うと、保険証がなくても歯科治療は受けられます。これは歯科治療に限った話ではなく、医療すべてにおいて共通です。歯科治療の場合、インプラントやセラミックなどの自費診療は保険適用外なので、そもそも保険証の提示が必要ない治療もあります。自費診療を受ける際に保険証を出したとしても治療費に変化はありません。保険証があるかないかで金額や治療内容に影響が出るのは保険診療で行われる虫歯や歯周病などの歯科疾患治療やクリーニングなどです。

このように、保険証を提示するのと治療を受けられるかは直接関係はありませんが、保険証がある場合とは条件が異なるため、主に2つの大きな注意点があります。

①治療費用が高くなる

歯科治療は保険診療と自費診療に分けられますが、保険診療は保険証を出した時のみ適用でき、自己負担の額は3割で済み、保険証を持っていないと全額自己負担となってしまいます。通常3割で済む治療費用を全額負担することになるため、経済的な負担が大きくなります。治療を受けてから「こんなに高いとは思わなかった」とならないよう、治療前にあらかじめどの程度の治療費が必要になるのかを確認しておくのがおすすめです。

②治療内容が制限されてしまう可能性がある

全額自己負担となると、金額も高価になるため満足のいく治療を受けようとすると手持ちのお金では足りないという事態も想定されます。保険証なしで治療を受ける場合、そうした理由から治療内容に制限がかかってしまう可能性があります。患者様が支払える金額の範囲内で治療を行うことになるので、必ずしも満足のいく治療ができるとは限りません。

■理由によっても変わる

保険証がないというケースにもさまざまなパターンがあります。無保険という人だけでなく、紛失した、家に忘れた、まだ保険証が届いていないなど、いろいろなパターンがあります。どんな状態で保険証がないのかによっても治療費やその後の対処法は変わってきます。

・そもそも無保険で保険証がない場合

全額自己負担での治療になり、返金もありません。治療前に金額がどの程度になるのか、見積もりは出してもらえるのかなど、事前に相談してみましょう。

※無保険で支払った治療費は、保険証をあとで発行したとしても遡って返金請求することができません。返金申請ができるのは保険加入期間に受けた治療のみです。

・家に忘れた、紛失した、発行中でまだ届いていない場合

これらの理由で保険証がないケースは、治療当日は全額を負担する必要があり、一時的に高額な費用を払うことになります。しかし、治療を受けた同月の間に保険証を歯科医院に持参すれば本来保険で負担される7割分の返金が可能です。

※治療した翌月になってしまうと歯科医院での返金対応はできません。保険組合に返金申請する手間が必要になります。

※発行中の場合、「保険の資格取得日」の確認が事前に必要です。資格を取得した日以降の治療なら返金可能ですが、取得する前の治療だった際は返金は不可となり、全額自己負担になります。治療を受ける前にしっかり確認しましょう。

■まとめ

保険証が手元になくても歯科治療を受けることは可能ですが、本記事で紹介したように、一時的に支払う治療費が高額になったり、自費診療になるなど、治療費が高くなってしまうことがあります。保険証が何らかの理由で手元にない場合や無保険だという方は、あらかじめご相談ください。

✳︎✳︎＊――――――――――――――――＊✳︎✳︎


八戸市
補綴専門医
セラミック
ジルコニア
ホワイトニング
インビザラインGO（マウスピース矯正）

中里デンタルクリニック.
歯科医師　歯学博士　中里好宏
住所：八戸市鷹匠小路12-1

Instagram：＠nakasatodental 


✳︎✳︎＊――――――――――――――――＊✳︎✳︎