もったいないオーラルケアしていませんか?
皆さんこんにちは!中里デンタルクリニック.歯科衛生士の田口です。
ついに桜が咲き、とても綺麗ですね。皆さんお花見には行かれましたでしょうか。暖かくなり行楽シーズンに近づいてきましたが、引き続き感染症対策を頑張って行きましょう。
さて、今回はオーラルケアについてです。毎日頑張ってお口のケアをしているのに、いまいち効果が実感できていないという方いらっしゃいませんか?それは歯ブラシや歯磨き粉などのオーラルケアグッズの機能を十分に引き出せていない、もったいない使い方をしているせいかもしれません。ポイントを押さえたケアの仕方をお教えいます。
〜ケース1 歯磨き時に血が!これって磨き過ぎ?〜
歯磨きしている時に血が出るとギョッとしますよね。怖くなってしまい、ブラシをなでるように当てるだけにする患者さんもいますが、しかしそれだけでは歯周病の進行は止まりません。
血が出るのは、歯ぐきの溝にプラーク(細菌のかたまり)や歯石が溜まっていて、歯ぐきが炎症を起こしているからです。炎症が起きている場所は擦りむいた傷口のようになっているので、歯ブラシが当たった軽い刺激でも出血します。
炎症が治まるには、その場所にある細菌が減らないといけません。そのため、血が出る場所はむしろ歯ブラシをしっかり当てて磨かないとダメなんです。細菌が減って炎症が治まれば、出血も自然と減っていきます。もし本当に歯ぐきが傷ついているなら、擦りむいたようにヒリヒリします。痛くて痛くて、磨くどころじゃないはずですよ。
~ケース2 その歯ブラシ、いつ変えました?~
朝昼晩、しっかり歯磨きしているのにプラーク(歯垢)が溜まっていると歯医者に言われてしまったことはありませんか?磨き方に問題あるのか?ーNo。磨く回数が少ないのか?ーNo。
お口のケアに熱心な方でも意外に見落としがちなのが「歯ブラシの交換」です。今お使いの歯ブラシ、いつ替えましたか?来院された患者さんに伺うと、2~3カ月、または半年替えていないなんて人もいます。
歯ブラシは使っているうちに毛先にコシがなくなり、毛先が開いたり、クルっと曲がっていきます。それは毛先の曲がったほうきでお掃除するようなもので、磨きたい場所に毛先が当たりにくくなり、当たったとしてもプラークを落とす力は大幅に下がります。(毛先が開いた歯ブラシは、新品の歯ブラシよりプラーク除去率が4割落ちるという研究もあります。)
交換時期の目安は1カ月。そんな短期間で替えるのはもったいないと思うかもしれません。しかし、そのまま使い続けても、頑張りの効果が出ないと「もったいないオーラルケア」になってしまいますよ。
〜まとめ〜
ケース1.歯磨きで出てくる血は、細菌により炎症が起きているところからの血です。炎症の原因である細菌を減らすためには、まずは歯磨きです。ひとまずしっかり磨きましょう。細菌が減れば、出血もなくなります。
ケース2.歯ブラシの毛はある程度使うとコシがなくなり、毛先が開いてしまうとプラークを除去する力が大幅にダウンします。とくに毛先に向かって細くなるテーパード毛(極細毛)の歯ブラシは、毛先がクルクルに曲がっていきます。1カ月に一度は交換するのが理想です。
中里デンタルクリニックでは、なるべく歯を削らずに、患者さんにあったケア方法をお伝えしたい!という思いから、唾液を採取してお口の環境を数値、グラフ化する「唾液検査」を実施しています。この検査によって、今のお口の環境での虫歯や歯周病のリスク、口臭の度合いが分かります。結果からケア方法まで詳しく歯科衛生士がアドバイスしております。検査自体は測定時間5分程度でとても簡単な検査になっていたので、ぜひお試しください。