キシリトールって何者??
こんにちは!歯科助手の目時です。
季節はすっかり秋ですね。肌寒くなってきました。
体調管理が難しいところですが、食欲の秋ということでたくさん食べて元気に過ごしていきましょう!
今回の話題は『キシリトール』についてです。
『キシリトール』と言えば、ガムや飴などに含まれているイメージがありませんか?
実際に、砂糖に代わる甘味料として、シュガーレス(砂糖なし)のお菓子などに使われています。
『砂糖』のイメージは、虫歯をおこす虫歯菌たちの大好物!というのが多いと思います。
その『砂糖』とほぼ同じくらいの甘味度で爽やかな味の『キシリトール』は無敵のように思えますが、具体的にはどのような物質なのでしょうか?
〈キシリトールの作られ方〉
①白樺の木などを分解してキシランという多糖類にする
②そこからキシロースという単糖を取り出す
③さらに還元してアルコール型(お酒ではなく、化学構造のお話)にする
つまり、キシリトールは糖アルコールの仲間ということです。
白樺から作られるのは有名なようですが、実はとうもろこしの芯からも作られているそうです!
皆さんも耳にしたことがあると思いますが、『キシリトール』は虫歯予防に効果があると言われています。
では実際にどのようにして効果が発揮されるのでしょうか。
まず、虫歯菌が糖分を餌にするとき、その糖分を分解しなくてはいけません。
ところがキシリトールは、虫歯菌たちが分解できない物質なので、餌にすることができないのです。
つまり、歯を溶かすための酸の材料にならないということですね!
そして、虫歯菌たちが私たちの歯にくっつくために必要な、グルカンを作る材料にもなりません。
そのため、キシリトール入りのガムや飴などのお菓子には「虫歯の原因にならない」などと記載されています。
ただ、注意が必要なのは、キシリトールは食べすぎると下痢を引き起こす恐れがありますので、食べすぎないことです!!
また、「虫歯菌を減らす」であったり、「歯の修復(再石灰化)を促す」なども言われていますが、実は意外にもその作用は弱いので過信は禁物です。
そのため、無敵イメージのキシリトールさえ食べていれば歯医者さんやおうちの歯磨きはいらない!ということには全くならないということですね!
『キシリトール』の最大の利点としては、虫歯菌をはじめとするお口の中の菌たちの餌にならないということです。
正しい知識を持ってキシリトールと付き合っていきましょう!