
セラミック治療は、見た目の自然さと機能性を兼ね備えた方法として選ばれることが多い治療の一つです。主に前歯や奥歯の詰め物・被せ物として使われ、天然歯に近い色調や透明感が得られる点が特徴です。ただし、セラミックは陶器に類する素材であるため、長期間快適に使い続けるには、日常のケアと歯科医院での定期的なチェックが重要です。
本記事では、セラミック治療後のケアについて、日常生活で意識したいポイントや、歯科医院でのメンテナンスについてご紹介します。
◾️セラミックの特徴と注意点

セラミックは、変色しにくく、プラークなどの汚れが付きにくいことから、審美性を重視する場面で用いられます。また、金属アレルギーの心配が少ない点も選ばれる理由の一つです。
一方で、硬いものとの接触や衝撃により、欠けたり割れたりするリスクがあるため、使用にあたっては注意が必要です。さらに、年数の経過とともに歯ぐきとの境目に変化が生じることもあるため、継続的な確認が欠かせません。
◾️自宅でのケアのポイント
日常のセルフケアが、セラミックの状態維持に大きく関わります。以下のようなケアを意識して行うことが推奨されます。
- 丁寧なブラッシング
セラミック自体は虫歯にはなりませんが、周囲の歯や歯ぐきにプラークが付着すると、歯周病や二次虫歯のリスクが高まります。適切なブラッシングで清潔な状態を保ちましょう。
- フロスや歯間ブラシの活用
特に補綴物(ブリッジやクラウンなど)がある場合は、歯と歯の間に汚れが溜まりやすくなります。フロスや歯間ブラシの使用が有効です。
- 硬い・粘着性のある食品に注意
セラミックは衝撃に弱いため、氷や硬い飴などは避けた方が良いとされています。また、ガムやキャラメルなどの粘着性が高い食品は、補綴物が外れる原因になることがあります。
◾️ナイトガードの活用
就寝中の歯ぎしりや食いしばりが、セラミックの破損の原因になることがあります。歯科医師の判断により、ナイトガード(マウスピース)の使用が提案される場合があります。ナイトガードは、歯や顎への負担を軽減するため、セラミックの破損リスクを下げるだけでなく、顎関節の保護にも役立つとされています。
市販の製品で代用するのではなく、歯科医院での診察のもと、自身に合ったものを作製することが望ましいです。
◾️定期的なメンテナンスのすすめ
治療後も放置せず、定期的な歯科受診によるチェックが重要です。以下のような点が確認されます:
・補綴物の状態(破損・脱離の有無)
・歯周ポケットや歯肉の健康状態
・噛み合わせの確認
・プロによるクリーニング
特に症状のない場合でも、問題が進行しているケースがあるため、定期的なチェックが推奨されます。目安としては、3〜6ヶ月に一度の通院が一般的ですが、頻度は歯科医師と相談しながら決定することが望ましいです。
◾️寿命についての考え方
セラミックの使用期間は、日々のケアや生活習慣、口腔内の状態によって個人差があります。参考として「5〜10年程度使われることが多い」と言われることもありますが、これはあくまで目安であり、すべての方に当てはまるわけではありません。
実際の耐久性やメンテナンスの方法については、かかりつけの歯科医師とご相談のうえ、個々の状況に応じた対策をとることが重要です。
まとめ
セラミック治療は見た目と機能を兼ね備えた選択肢として、多くの方に利用されています。長期間快適に使い続けるには、日々のセルフケアに加えて、歯科医院での定期的なチェックと必要に応じた対応が欠かせません。
セラミックは、一度装着して終わりではなく、日常のケアを通じて共に育てていく素材です。治療を検討中の方や、すでに治療を受けた方も、ご自身のケア方法を振り返る機会にしてみてください。
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八戸市
補綴専門医
セラミック
ジルコニアホワイトニング
インビザラインGO(マウスピース矯正)
中里デンタルクリニック.
歯科医師 歯学博士 中里好宏
住所:八戸市鷹匠小路12-1
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