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顎関節症って治るの?

顎関節症は、軽症の場合も含めて2人に1人はなると言われている病気です。軽症だとしてもそれほど身近な疾患だと「治るの?」と不安になる人も多いのではないでしょうか。本記事では顎関節症について詳しくお話ししていきます。


顎関節症とは?


顎関節症(がくかんせつしょう)は、男性よりも女性が発生しやすいと言われている病気で、症状が軽度から重度までさまざまで、現れ方も個人差があります。顎関節症の主な症状は、顎を動かす際に音が鳴ったり痛んだり、口を開け閉めしにくくなったりなどです。


セルフチェックリストは下記の通りです。


✔️口を開けた時に音が鳴る(カク、パキッ、ジャリ…など)

✔️口を大きく開けるのが辛い、開けられない

✔️口を開け閉めしたときに痛み、なおかつ1週間以上継続している

✔️食事中に顎関節に違和感や痛みを感じる

✔️顎周りの筋肉が痛む

✔️顎が外れてしまうことが度々ある

✔️めまいや耳鳴りがする

✔️頭痛や肩こり、目の疲れや充血など不調が出る

これらの症状に当てはまる場合は、顎関節症の可能性があります。


■顎関節症の治療は必要?治療をしたら治る?

機能面で顎関節症の影響を感じている場合は手術などを受けて改善する必要がありますが、音が鳴るというだけの場合、手術まではしなくてもいいと判断されることも多いです。実際に、顎関節症の治療はまだ浸透しておらず、治療が必要と判断される人は症状がある人のなかでわずか5%ほどしかいません。また、顎関節症になった人の70%は1年以内に症状が改善し、気づいたら治っていたという人もたくさんいます。症状が悪化しているような場合には治療を検討する必要がありますが、楽観視しても問題ないケースも多いとされています。手術以外の治し方として、痛みに対する内服薬の服用や、お口を開けやすくする訓練、マウスピースの装着などがあります。


*なぜマウスピースを装着する?

寝ている最中に歯ぎりや食いしばりをしてしまうことで、歯や顎の関節に大きな負荷を与えてしまいます。マウスピースはこういった負荷を軽減するために装着し、症状の悪化を防ぐ効果があります。


■顎関節症の原因は?


顎関節症の原因はひとつに断定することはできず、さまざまな小さな要因が重なることで症状が現れるとされています。

①生活習慣や癖によるもの
②外傷によるもの
③生まれ持った構造的な弱さ
④治療の修復物が合っていない
⑤顎の酷使
⑥心の不安定さやストレス

症状がひどい場合や改善されない場合は、専門医院で外科治療=手術などの治療を受けなければならないこともありますが、顎関節症を発症しているほとんどの人は、1年以内に症状が軽快しているという結果も多いため、早々に治療が必要なケースは稀と考えて良いでしょう。マウスピース装着や薬の服用で楽になることもあるので、症状が気になる方はまずはプロに一度見てもらうのがおすすめです。