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持病とお薬、教えてくださいパート4

メリークリスマス!
中里デンタルクリニック、アシスタントの荒谷です☺︎

先週からまるで大寒のような寒さで、「今からこんなに寒くて、来月からどうなってしまうんだろう!」と思っていましたが、年末年始は比較的緩やかになるようでホッとしております。みなさんも、お身体にお気をつけて楽しい年末をお過ごしください⭐︎

さて、今回は「糖尿病のお薬を服用中の方へ」という内容をお届けいたします。
そもそも、糖尿病とはどのような疾患かというと、「血の中に糖が増えすぎる」病気です。血液中の糖は、普通は膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが分解してくれるのですが、これがうまくいかなくなってしまうのです。生まれつきのインスリンの分泌量が少ない場合は1型糖尿病。インスリンが正常に分泌されているものの、その作用が十分に発揮されにくくなっている場合は2型糖尿病といいます。

血糖が長期間、高い状態になっていると、血管が傷んできます。ヒトの臓器には血管が張り巡らさらていて、血液が酸素や栄養、免疫細胞を運んでいます。血管が傷んで固くなり、弾力を失うと、それらの運搬もうまくいかなくなっていきます。この状態が続くと、やがては目、神経、腎臓、心臓、脳などにさまざまな機能不全(合併症)が起こります。糖尿病はこの合併症がとにかく怖いのです。

糖尿病の薬には、インスリン注射と飲み薬があります。インスリンが先天的に作られない1型糖尿病の方は、体の外から常にインスリンを補給する必要があります。そのためにインスリンを注射します。インスリンは出るものの、それがうまく働かなくなってしまっている2型糖尿病の型の場合、おおもとの原因は生活習慣にあります。ですから、まずは食事制限や運動が治療の第一選択肢となります。それでも改善されない時は、血糖降下薬を服用したり、インスリンを注射します。

糖尿病はいわば「血管の障害」です。血流が悪くなり、栄養や免疫細胞が届きにくくなるために、感染への抵抗力が弱まり、傷の治りが悪くなります。そのせいで、細菌感染を起こしやすく、炎症もひどくなりがちです。歯の根にできた病変から顎の骨に炎症が広がって顎骨炎となったり、インプラント周囲炎から首周りに炎症が広がることもあります(蜂窩織炎)。抜歯の後やインプラントを入れた後も傷が開きやすく、感染を起こしやすいです。

糖尿病の方は、通常の血糖値が高いだけでなく、血糖値の乱高下も起こりやすくなります。血糖値は空腹時でおよそ100が正常です。糖尿病の方は200近くに上がる一方で、歯科治療中に、時間と共に50以下に落ち込むこともあります。血糖の低下は中枢神経系に作用し、思考力が低下。更に自律神経も働かなくなると意識を失います。この「低血糖性昏睡」は非常に危険な状態なのです。

このようなことを少しでも防ぐために、当院からのお願いがございます。歯の外科治療前に「食事をあえて抜く」ことはしないでください。血糖の異常低下が起きるリスクが高くなります。また、自覚症状のない事が多く、予備軍の方も少なくないのが糖尿病なので、「喉がすごく渇く」「夜中に何度もトイレに行く」というのは要注意のサインです。問診票にある糖尿病に関する質問や問診には正確にお答えいただきたいと思います。

私もですが、最近はすっかり運動不足を感じます。寒いと尚更動きたくなくなりますが、やはり適度に体を動かすことはとても重要なのですね。今年は「雪かきも運動!」だと思って、家族に任せきりにせずに、積極的に励もうと思います。みなさんもぜひ、日々の生活習慣を一緒に見直していきましょう☺︎