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乱ぐい歯が増えたのは顎が小さくなったから?

皆さんこんにちは!!中里デンタルクリニック、歯科衛生士の田口です。だんだん気温も下がり、日が落ちるのも早くなってきましたね。体調管理には、十分お気をつけください!!

さて今回は、「乱ぐい歯が増えたのは顎が小さくなったから?」です。

現代人は顎が小さくなって乱ぐい歯(叢生:そうせい)が増えていると言われていますが、昭和初期と比べて本当に顎が小さくなったのでしょうか。そちらを詳しく調べていきます。

記録によると、骨格研究のために「頭部レントゲン企画写真」を撮影して顎の骨格を計測するという、画期的な研究がこの頃に行われていたらしいです。のちの戦争で燃えてしまった幻の資料です。

矯正歯科で使っているレントゲンです。これを計測すると顎の正確なサイズが分かります。

まず、乱ぐい歯がなぜ増えたのか、考えられる理由を整理しておきましょう。

①歯の大きさに対して顎が小さくなった
②顎の大きさは変わらず歯だけが大きくなった
③顎が大きくなった以上に歯が大きくなった

この3つが考えられます。
歯に適したスペースがあれば、歯は綺麗に並びます。

昭和初期から平成までの下顎の骨の大きさの変化を見てみると、現代人の顎が大きくなっていることが分かりました。

つまり、現代人の乱ぐい歯の原因は
③顎が大きくなった以上に歯が大きくなったことが原因だと考えられます。

17歳男子の平均身長は昭和5年が16cm、令和元年は170.6cmで10cm近く伸びている。下顎の骨は腕や脚と一緒に成長するため」、大きくなるのは必然です。

下顎のどの部分が大きくなったのか調べると、下顎骨最大長と下顎骨体は大きくなっていますが、下顎枝高は小さくなっています。

エラの咬筋の働きが弱くなって細ると、下顎枝が短くなります。その結果、願望がV字形になります。戦後は高栄養素の軟食で歯や顎に負担をかけない食品が増えたため、下顎枝が発達せずに願望が変化したと考えられます。

また最近、顎が痛い・ 口が開きづらい ・口を開けると顎から音がするなど患者さんから訴えが多いです。それら全ては顎関節が問題です。もっと細かく言えばその関節に影響する全体の噛み合わせが原因となってきます。
口の問題なのになぜ関節が悪くなるのか? 人の顔は15種23個の骨から成り立っています。特に問題なのは上顎と下顎からなる顎関節、耳の前にある窪みのあたりがちょうどその部位に当たります。顎関節が悪くなることを総じて顎関節症と言います。人間には顎関節に負担をかけない正しい顎位というのが存在します。この顎位がずれると負担が大きくなり痛みを生じてしまいます。 顎位がずれてしまう原因としては虫歯によって歯が欠けてしまった。歯周病によって歯を失ってしまった。子供の頃からの習慣的な癖で歯並びが悪くなってしまったなどがあります。

一本の歯を治すだけではこの顎位の回復は難しく、全ての歯を対象にした全顎的な治療、矯正など長く大掛かりな治療が必要となってきます。 また、歯並びだけでなく、食いしばりも大きな原因になってきます 普段食いしばり、歯軋りなどはしていませんか?患者さんの中でも自分で意識しないが明らかに習慣的な歯軋りをしている方がたくさんいらっしゃいます。また人間の上の歯としたのはが1日で接触している時間は何分ほどだと思いますか?実は人間は食事も含めて1日に23分しか上下の歯は接触していません。 なので普段食いしばりしていないか意識して見てください。また家族の人に寝ている時に歯軋りしていないか聞いてみてください。そして鏡で自分の歯が真っ直ぐすり減っていませんか?横に四角くなってる人は歯軋りをしている可能性がすごく高いです。

当院ではマウスピースによる矯正を行っています。ワイヤー矯正に比べて、審美的にも良く取り外しも可能なので、歯磨きもしやすいです。
簡易検査は無料で行っており、矯正後のシュミレーションを立てることができます。ご興味ある方はぜひ、やってみてください。
また歯ぎしりや顎関節を助ける医療用のマウスピースを取り扱っています。お困りの方は一度連絡をください。