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唇や舌にも「正しい姿勢」がある?

こんにちは☺︎中里デンタルクリニックの荒谷です。最近はすっかり秋めいて、風も冷たくなってきました。あんなに猛暑日が続いた夏がもう懐かしいです。気温差で体調を崩さないように気をつけてくださいね。 さて、今回は唇と舌の「正しい姿勢」についてのお話をしていきます。唇や舌が良い姿勢だと、歯にかかる力も釣り合いが取れるようになります。逆に言えば、唇や舌の姿勢が悪いと歯並びに影響を及ぼすこともあるのです。お子様の将来の歯並びに不安を抱いている方は必見です。 〜お子様の舌、低くなっていませんか?〜 歯はそれ単体で存在しているのではなく、前歯なら唇と舌、奥歯なら舌と頬に挟まれています。唇の力、舌の力、それに頬の力がうまく釣り合うことで、きれいな歯並びができるのです。 唇は「軽く閉じている」のが良い姿勢です。少しでも開いているのは、いわゆるお口ポカンです。口がぼーっと開いていると、唇の力が弱くなり、出っ歯になってしまうことがあります。 舌は、舌の先が「スポット」といって、前歯の裏側からほんの少し後ろにある歯茎の膨らみに当たり、舌全体が上顎にくっつくように上がっているのが良い姿勢です。普段、舌の先が下の前歯の裏側に当たっている方は、舌が低い位置にあります。咀嚼するときや飲み込むときには上に上がりますが、それ以外はいつも舌が低い位置にある状態です。すると、下からの力が弱くなり、頬からの筋肉の力に押されて歯が内側に傾いていったり、上顎の成長にも影響してしまいます。 お口ポカンの子は、舌が低い位置にあります。いつも舌がダラっと下がっていると、舌を高い位置に上げる筋肉がつきませんので、なおさら舌の位置が低くなります。また、舌が低い位置にあると、筋肉の塊である舌が喉の奥の方に広がり、気道が狭くなります。すると呼吸がしにくくなるので、口呼吸になりがちです。 〜正しい姿勢で食べることが唇や舌にも大切〜 唇や舌の姿勢を良くするためには、まずはよく噛んで食べる習慣をつけることです。そのためにも、お口周りの筋肉が動かしやすくなる正しい食べる姿勢が大切です。実際、舌の位置には姿勢も関係します。たとえば、舌を動かす舌骨筋は、胸骨や肩甲骨にもつながっていて、猫背だと、それらの筋肉に引っ張られて舌が喉の奥の方に下がってしまいます。姿勢が良くなると、呼吸も楽になり、口呼吸を防ぐことができます。口呼吸は、鼻詰まりや喉の病気などの耳鼻咽喉科的な要因や、唇を閉じる力の不足が原因のこともありますが、姿勢の影響を見逃せません。唇や舌の姿勢が良ければ必ず良い歯並びになる、姿勢が悪ければ必ず悪い歯並びになるとは限りませんが、大きな要因であることは間違いありません。 当院では「口腔機能発達不全症検査」といって、お子様のお口の機能を測る検査があります。検査結果に基づいて、将来歯並びが悪くならないように今から気をつけられることを、歯科衛生士がしっかりとご説明させていただきます。生活の中でできる、唇や頬、舌のトレーニング法もお伝えさせていただきます。大切なお子様のために、虫歯だけでなく、今回の内容についてもしっかりとサポートさせていただきますので、お気軽にご相談くださいませ。