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なぜ、被せ物が欠けた?外れた?壊れた?

みなさん、こんにちは。中里デンタルクリニック.歯科衛生士の田中です。 ゴールデンウィークはいかがだったでしょうか?たくさんの思い出を作ることができたしょうか? さて、今回は「なぜ、被せ物が欠けた?外れた?壊れた?」についてです。被せ物の治療などをしたことのある方は一度経験があるかと思います。何が原因で対処法はあるのかをお話ししていきたいと思います。 被せ物が欠けたり割れたりして繰り返し補修が必要になったり、神経をとって治療した歯の歯根が突然割れてしまったり、、、もしかしたらその原因は”歯ぎしり”や”歯の接触癖(TCH)”が原因かもしれないです。歯の寿命を縮めてしまう強い力から歯を守り、被害を減らすにはどうしたら良いのでしょうか? 歯が悪くなる原因といえば、皆さんはむし歯と歯周病が思いつくと思いますが、歯に加わる『過剰な力』も歯を傷めて壊してしまいます。歯を痛める過剰な力には、大きく分けて2種類あります。ひとつは、歯ぎしりの強い力です。歯ぎしりは眠っているときに無意識に行うので、起きているときと違って力の加減ができません。眠っている間のほとんどの時間、上下の歯は接触しないですが、歯ぎしりは起きたとしても1時間に5〜6回程度で短時間です。その短時間で歯にかかる力は強大で、下のあごをギリギリとグラインドさせ歯を揺さぶるため、短時間であっても大きな為害作用があります。もうひとつは、TCH(上下の歯を無意識に接触させる癖)です。歯は、食事をしたり重い物を持つときなど一時的に噛むとき以外、本来は離れています。しかし、歯を接触させる癖のある患者様がいらっしゃいます。ごく弱い力が長時間加わることによって、顎関節症になったり、歯や入れ歯を傷めてしまうことがあります。治療したところが壊れてしまうと、治療受けた歯医者にはなかなか足が向かないかもしれませんが、その都度違う歯医者に駆け込み応急処置で済ませていると、根本の原因がわからないまま治療の繰り返しで苦労することになりかねません。もし、詰め物や被せ物がよく壊れるとお悩みの方はかかりつけの歯医者でお口の中に歯ぎしりやTCHの痕跡がないか診てもらいましょう! 過剰な力はどうすれば減らせるのでしょうか?ご自身の歯ぎしり、TCHを認識することが「力のコントロール」への第一歩です。無意識で行っている癖を、まずは気づき把握してみましょう! 歯ぎしりに気づくには? ご家族から歯ぎしりしているか睡眠中の様子を聞く、起床時に歯が疼いたりあごや首が痛み、2〜3時間すると楽になる方は就寝中の噛み締めが原因かもしれないです。 TCHに気づくには? パソコン作業中や運転中、料理中などに上下の歯を合わせていませんか?10分後にタイマーをセットし、普段通りに過ごします。タイマーが鳴ったときに歯が接触していないか意識をする、パソコンの横など、目につきやすいところに目印になる付箋を貼り、目に入ったときに歯が接触していないか意識してみましょう。 歯医者でできる対処法としては、マウスピースの装着になります。 マウスピースをして眠ると、約9割の方はいったん止みます。3週間ほどして装着に慣れるとまた歯ぎしりが始まりますが、マウスピースが歯にかかる力を分散させ、歯の代わりに削れてくれます。保険で作ることができ、削れても補修ができます。ぜひ、お悩みの方はこの機会に作ってみてはいかがでしょうか? またこれから被せ物の治療を受ける方におすすめなのが、耐久性のある材料や治療法を選ぶことです。セラミックの歯なら硬度の高いジルコニアがおすすめです!当院でもジルコニアの被せ物を推奨しております。神経を取った歯の歯根破折のリスクを低減できる接着性レジンとファイバーポストを使った治療も当院では行っています!