指しゃぶりをやめさせたい!!
皆さん、こんにちは!!
アシスタントの下舘です。
今回は、「指しゃぶり」についてです。
眠くなると指しゃぶりをはじめてしまうなど、指しゃぶりの悩みをお持ちの方は、たくさんいらっしゃると思います。赤ちゃんっぽいし、歯並びが悪くなると困るし、「早くやめさせたい」と思うのが親心。小児歯科のお悩み相談のなかでも難しいのが、「指しゃぶり」です。
指しゃぶりをやめさせる指導は、これという決め手がなく難しいものです。やめるタイミングも人それぞれで、思わぬことがきっかけになったりします。
指しゃぶりは、とくに指をキュッとすう力が強いと、その力で上あごのU字型の骨格が細くなって奥歯が噛み合わなくなったり、つねに指で押されることで骨格が変化する「開咬(かいこう)」の原因になってしまいます。
指しゃぶりによって影響する「開咬(かいこう)」
→指しゃぶりであごや歯が押されることで骨格が変化し、奥歯で噛んだときに前歯のあいだに隙間ができてかじり取りが苦手に。程度によっては、奥歯の噛み合わせにも影響が出ることもあります。
ただ、4~5歳で癖がなくなると、永久歯の歯並びへの影響は少なくなるので、できればこの年齢くらいでやめさせたいところです。
一般的に、日中の指しゃぶりは幼稚園・保育園に通い始めたり、なにかに集中することが増えると頻度が減るといわれています。「悪いクセだよ」とやんわりと伝えて、本人のプライドをくすぐりつつ、焦らず「成長を待つ」作戦が有効です。「やめなければいけない」とご本人が納得することが大事で、開咬の写真を見せて説明し、「きれいでよく噛めるお口で美味しくご飯を食べてほしいなぁー」と話してみたり、「本当はしちゃいけないって、自分でわかってるんだよねー」という言葉がけで、指しゃぶりがピタリとやむケースもあったりします。やめられるきっかけは十人十色。厳しく言葉がけするのではなく、どんな時に指しゃぶりしているのかを観察して、ぜひ当院のDrに相談してみてください。
☆開咬は、このような障害がある
開咬には、
・前歯で食べ物を噛み切れない
・舌が出て、サ行、タ行などの発音がはっきりしない
・話す時に、前歯の間から舌がみえる
・クチャクチャと音をたてて食べ、食べ物をこぼす
・口を開けて呼吸し、口元がだらしない
などの障がいがあります。
※開咬の原因
開咬の原因は、頑固な指しゃぶりから移行したものや口呼吸によって生じた舌癖によるものが多い
・頑固な指しゃぶりにより、上下前歯に隙間ができる
・飲み込む時に、前歯の隙間に舌が出る
・扁桃腺肥大や鼻炎などにより、口呼吸になる
・舌の下についているひも(舌小帯という)が短い
開咬は上下の前歯の間に指や舌がはさまり、上下前歯の間に隙間があきます。
その他、環境的な要因としてアレルギー性鼻炎などにより口呼吸する習慣が、舌癖を出やすくします。
通常、私たちは意識せずに1日1500~2000回ぐらい飲み込み(嚥下)をおこなっています。
舌癖があると、前歯を押す舌の力は普通の人の3倍ぐらいになります。
その結果、唾液や食べ物をのどへ送る舌の動きが悪くなります。
最近の研究では、飲み込み時の舌の力だけでなく、リラックス時の舌の低い位置(低位舌)が歯並びを悪くすると言われています。
当院では、以前もご紹介した原因を調べる為の【口腔機能発達不全症検査】も行っております。お気軽にお問い合わせ下さい!!