2月と言えば、バレンタインデー。
大切な人にチョコレートやクッキーを贈ったり、頂いたり甘いお菓子を食べる機会が増えますが、虫歯のリスクが高まることも忘れてはいけません。
今回は虫歯ができる仕組みと、虫歯にならないためのお菓子の食べ方について歯医者がお話しします。
■虫歯ができる仕組み

虫歯ができる仕組みは、主にお口の中の細菌と食べ物の糖分、糖分がお口の中にある時間、歯の質などが関与しています。
まず、お口の中にはミュータンス菌と呼ばれる細菌が存在し、この細菌は食べ物に含まれる糖分を利用して成長します。
糖分がミュータンス菌によって代謝されると、乳酸などの酸が生成されます。この酸が歯のエナメル質(歯の表面を覆う硬い層)を溶かし始めます。
エナメル質が酸によって溶かされると、歯の内部にある象牙質が露出します。
象牙質はエナメル質よりも柔らかく、酸に対してさらに脆弱です。そのため、酸の攻撃が続くことで象牙質も次第に溶かされていき、歯に穴(虫歯)ができるのです。
虫歯の進行は、初期段階では痛みを感じないことが多いですが、進行するにつれて痛みや冷たいもの、熱いものに対する敏感さが増します。
最終的には歯の神経にまで達し、強い痛みを引き起こすことがあります。
■虫歯になりにくいお菓子

バレンタインデーが近づくと、甘いスイーツやチョコレートがたくさん出回りますが、虫歯のリスクを気にする方も多いのではないでしょうか。
特に子どもの場合は、お友達に貰ったものは食べてしまうと思います。
以下ではご自宅でバレンタインを楽しむ時におすすめの虫歯になりにくいおやつをご紹介します。
砂糖の少ないおやつにチョコレート混ぜるなど工夫をして楽しみましょう。
■ナッツ類
栄養価が高く、歯に優しいおやつです。アーモンドやカシューナッツにはカルシウムやリンが含まれており、これらの成分は歯のエナメル質を強化する効果があります。
また、ナッツには砂糖が含まれていないため、虫歯の原因となる酸の生成を抑えることができます。
■ヨーグルトなどの乳製品
特に無糖ヨーグルトはプロバイオティクスが豊富で、お口の細菌バランスを保ち、虫歯の原因となる菌の増殖を抑える効果があります。
■ダークチョコレート
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートに比べて砂糖の含有量が少なく、カカオポリフェノールが豊富に含まれているため、虫歯の原因となるミュータンス菌の増殖を抑える効果があります。ただし、食べすぎには注意が必要です。
■自宅でお菓子作りをする際の注意点
お菓子作りの際には、砂糖の量を減らすか、代替甘味料を使用することを検討しましょう。
1.代替甘味料を使用する
代替甘味料の代表にキシリトールがあります。
キシリトールは天然の甘味料で、糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同じ甘味度を持っているにも関わらず、虫歯の原因となるミュータンス菌の活動を抑える効果があります。
2.チョコレートはダークチョコレートを選ぶ
ダークチョコレートは砂糖の含有量が少なく、カカオのポリフェノールがお口の細菌の増殖を抑える効果があります。
カカオ含有率70%以上のダークチョコレートを使用すると、甘みを感じながらも、虫歯のリスクを抑えることができます。
◾️虫歯にならないためのお菓子の食べ方
1. 食べるタイミングを工夫する
お菓子を食べる回数を減らし、食後にまとめて食べるようにしましょう。
食事中や食事直後にお菓子を食べることで、お口の中の酸性度が上がる時間を短くすることができます。
2. 水やお茶を飲む
お菓子を食べた後は、水やお茶を飲んでお口の中を洗い流しましょう。
3.無糖キシリトールガムを噛む
ガムを噛むことで唾液の分泌が促進され、お口の中の酸を中和する効果があります。特にキシリトールを含むガムは、ミュータンス菌の活動を抑える効果もあります。
当院では歯科専用ガム POs-Ca F【ポスカ・エフ】を取り扱っております。
POs-Ca成分と緑茶エキス(フッ素含有)が配合されています。
POs-Caの特徴
- むし歯の原因となる酸を作らない
- 世界7カ国で特許取得、だ液に溶けやすい
- 北海道産じゃがいも由来
- SPring-8で実証実験を行った初の食品素材
緑茶エキス(フッ素含有)の特徴
- 一般の緑茶には多くのフッ素が含まれています。
- 緑茶エキスは、ポリフェノールを低減し、フッ素が唾液に溶けやすくなるよう工夫された素材です。
4. フッ素入りの歯磨き粉を使用する
フッ素はエナメル質を強化し、酸に対する耐性を高める効果があります。
毎日の歯磨きでフッ素入りの歯磨き粉を使用することで、虫歯予防に役立ちます。
■定期検診の重要性

虫歯予防には、日常のケアだけでなく、定期的な歯科検診も欠かせません。
3〜6ヶ月に一度は定期検診を受けるよう心がけましょう。
まとめ
バレンタインデーには甘いお菓子がつきものですが、虫歯のリスクを避けるためには食べ方に工夫が必要です。
食べるタイミングやその後のケアをしっかり行い、定期的に歯科検診を受けることで、健康な歯を保ちながら季節のイベントを楽しみましょう。
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八戸市
補綴専門医
セラミック
ジルコニアホワイトニング
インビザラインGO(マウスピース矯正)
中里デンタルクリニック.
歯科医師 歯学博士 中里好宏
住所:八戸市鷹匠小路12-1
Instagram:@nakasatodental
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