歯科治療にかかる費用に対して「高い」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実は海外と比較すると日本の歯科治療はとても安いと言われています。
本記事ではアメリカと比較しながら日本の歯科治療の費用についてお話しします。
■日本は歯科治療が安い?
アメリカと日本の歯科治療費を比較すると、同じ治療項目でもかなりの差があり、アメリカの方が高額になります。特に大規模な治療や審美的な処置となると、アメリカの医療費はかなり高額になる傾向があります。
一方、日本の歯科治療の費用はアメリカと比較して安価です。例えばアメリカで根管治療をして銀歯を入れた場合、10万円以上かかるということも少なくありませんが日本では、5,000円ほどで収まることも多いです。治療内容の具体的な比較については後ほど説明しますが、ではなぜそれほど治療費用に差が出るのでしょうか?
■治療費用に差が出る理由は「保険制度」
治療費用に差が出る大きな理由は保険制度によるものです。というのもアメリカには日本で当たり前の健康保険制度が存在しません。日本では健康保険制度により、健康保険証を提示することで、自動的に自己負担が1割〜3割になるよう計算されます※。そのほかにも高額療養費制度もあり、高額な治療を受けたとしても自己負担は軽減される仕組みが整っています。
アメリカでは年収100万円以下の低所得者と身体障害者を対象にした医療保険制度「メディケイド」というものがありますが、多くの人が対象外となるため、メディケイドが適用されない人は、学校や会社を通じて民間保険に加入する必要があるのです。事実、アメリカでは大部分の人が民間医療保険を利用しています。
※審美歯科は自費診療になるため保険は適用されません。
■アメリカと日本の治療費用を「根管治療」で比較!
冒頭で根管治療の比較に少し触れましたが、具体的に比較してみましょう。
【日本】
日本では根管治療は保険診療でも可能ですが、自費診療で審美性を高めた治療を受けることもできます。根管治療を自費診療で受ける場合、初診から最後のクラウンを装着するまで350,000円ほどが相場です。もちろん保険診療で受ければ5,000円〜10,000円ほどと費用はもっと安く済みます。
【アメリカ】
一方アメリカでは保険を利用したとしても150,000円〜500,000円ほどかかると言われています。加入している保険や立地によっても異なりますが、どちらにしても日本よりかなり高額であることがわかります。
■治療費用が安いと、治療内容は劣る?
アメリカや北欧など歯科先進国と比較すると日本は意識が低いといわれていますが、治療内容が劣るということはありません。もちろん歯科医院によって設備は異なるため一概には言えませんが、アメリカの最先端医療にも引けを取らない設備と技術を整えて治療をおこなっている歯科医院はたくさんあります。アメリカで受けられる最先端医療を日本で受けることもできます。
■まとめ
毎月引かれる税金は大きいですが、その分、ほかの国と比較すると日本の保険制度は充実しており、いざ治療を受けたときの負担はかなり軽減されます。治療内容が劣るから治療費用が安い、というわけではないので安心してください。