歯の健康を守り、元気な状態で生活するためには歯科医院での定期健診やメンテナンスが必要と言われていますが、「セルフケアだけで十分な気がする」と思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、メンテナンスの重要性について詳しく解説していきます。
■セルフケアだけでは落とし切れない汚れがある
お口の中の汚れといってもひとつではなく、主に「プラーク(歯垢)」「バイオフィルム」「歯石」の3種類に分けられます。同じ汚れではあるものの、異なる特徴や性質を持っています。
・プラーク(歯垢)
食事をした後、約8時間ほどで発生する細菌の塊です。食べかすを栄養源として発生します。しかしプラークは毎日歯磨きを丁寧に行い正しい方法でセルフケアしていれば、自力で落として綺麗にすることができます
・バイオフィルムとは
プラークが長時間放置されて溜まり、膜のようになった状態です。プラークは自力で除去できますが、バイオフィルムになってしまうと、歯に頑固に付着するため歯科医院でクリーニングを受けるなど、専門的なプロの処置を受けないと除去できなくなってきます。
・歯石
唾液中にリンやカルシウムとプラークが反応し合い、石のように固くなってしまうと、「歯石」になります。石灰化と呼ばれ、この状態になると自力で落とすことはできなくなります。歯科医院でクリーニングや歯石除去などの処置を受けることでしか除去できません。
■メンテナンスや定期健診で何をする?
歯科医院でしか除去できない汚れがあると説明しましたが、具体的に下記のような処置が行われます。
- 歯石の除去
- 虫歯や歯周病の有無・進行チェック
- 歯のクリーニング
- 歯茎の状態チェック
- 歯周ポケットチェック
- フッ素塗布
- ブラッシング指導
予防処置や治療の種類は保険診療か自費診療かによってどんなことができるのかも変わってきます。また、歯科医院によっても取り扱っている機器などは異なりますので、どんな処置が受けられるかを知りたい場合は、公式サイトやSNSなどで確認してみると良いでしょう。
■メンテナンスの頻度は?
歯やお口の中のメンテナンスや定期健診は、3ヶ月に1回くらいの頻度で通うのが理想的です。しかしこの頻度はあくまで一般的な基準です。健康状態が芳しくなく、歯科疾患のリスクが高い人はもっと高頻度で行く必要がありますし、逆に良好な状態の人は半年に1回くらいでも問題ないと言われることもあります。
■まとめ
定期健診を受けることで、自分では落とし切れない汚れを落とせるのはもちろんのこと、歯科疾患の早期発見および早期治療につながり、進行を食い止められます。予防するという意識を強く持って、症状がなくても歯科医院で定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。