こんにちは!中里デンタルクリニック.八幡です。
最近、インフルエンザが流行していますが、いかがお過ごしでしょうか?
高血圧や糖尿病の持病のあるかた、血液サラサラのお薬や骨粗しょう症のお薬を飲んでいるかた。歯科医院を受診されたときに、そのことをお伝えいただけているでしょうか。
「病院ならともかく、歯医者さんでそこまで言う必要はないだろう」
「あまり持病のことは言いたくない」と思うかたもいるかもしれませんが、それはとても危険です。安心・安全な治療のために、持病やお薬のことをぜひ私たちにお教えください。
歯医者さんに行くと、持病や服薬について問診票に記入したり、先生や歯科衛生士さんから「治療中のご病気や飲んでいるお薬はありませんか」と聞かれますよね。
そのとき、きちんと歯科にお伝えいただけているでしょうか。「〇〇の薬を飲んでいるけど、歯科治療には別に関係しないだろう」「持病についてはあまり言いたくない」と思い、お話しいただけないかたもなかにはいらっしゃるようです。しかし、病気やお薬によっては、歯科が知らないまま治療を進めてしまうと、生命の危険が生じたり、治療後に痛みや腫れが続いたり、治りが悪くなったりと、患者さんが苦しい思いをされることがあります。
外科治療を受ける際に影響します。
とくに病気やお薬の情報が大切になるのは、抜歯やインプラントなどの外科的な治療を受けられるときです。いろいろな病気やお薬が影響するのですが、罹患されている、あるいは治療を受けられている患者さんが多い、次の5つの病気とお薬が、
①高血圧症とそのお薬
②血栓症と血液サラサラのお薬
③骨粗しょう症とそのお薬
④糖尿病とそのお薬
⑤自己免疫疾患などのかたが服用するステロイド剤
です。
今回は上記の①高血圧とそのお薬についてご紹介させていただきます。
そもそも高血圧症とは、読んで字のごとく「血圧が高い状態」です。私たちのからだのなかでは、心臓から全身へと血液が送り出されています。このとき血管の壁(血普壁)にかかる圧力を「血圧」といいます。血圧が高いと、ホース内を勢いよく水が流れるように、血管にかかる血液の圧力が大きくなります。
脳や心臓への負担になります。
血管にかかる圧力が大きい状態をそのままにしておくと、脳や心臓への負担となります。高血圧症は脳卒中(脳血管障害)や心筋梗塞、心不全の最大のリスクです。脳の血管が破れると、脳出血やくも膜下出血を起こし、最悪死に至ります。
高血圧症の患者さんは約4300万人いるといわれ*、高血圧を起因とする脳卒中や心疾患により年10万人が死亡していると推定されています。
*(NIPPON DATA2010による試算)
高血圧症のかたが飲んでいるお薬は「降圧薬」といいます。降圧薬にはいろいろありますが、大きく分けて3種類があり、それぞれ作用のしかたも違いますが、その目的は同じで「血管にかかる圧力を下げる」ことです。たとえばカルシウム拮抗薬は、血管の収縮を抑えて血液の通り道を広くすることで、血管にかかる圧力を下げる働きがあります。
当院に服薬中かをお教えください。
(※初診時には問診票にて教えてください。また、治療途中で新たにお薬が増えた場合には、受付にてお申し出下さい。その際には、お薬手帳もご持参ください。)
万一のトラブルを避けるため、高血圧症のかた、お薬を飲んでいるかたは、必ずお伝えください。受診前には、通常通りお薬を服用することもお忘れなく。
ご体調を見ながら治療を進めます。