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赤ちゃんでもうま味はわかる⁈

こんにちは。中里デンタルクリニック、アシスタントの下舘です。そろそろ梅雨の時期になりますね…。洗濯物が乾きずらかったり、お弁当が傷みやすくなったり…できるだけ短期間で梅雨があけてほしいと願うばかりですw   今回は、赤ちゃんでも「うま味」はわかるのかについてです。 ヒトが産まれてから初めて口にするものといえば、母乳です。じつは母乳には、うま味物質のグルタミン酸がたくさん含まれています。産後7日のの母親の乳では100ml中に18mgほどで、こんぶだしと同じくらい(!)含まれています。 でも、赤ちゃんはうま味を認識しているのでしょうか。気になりますよね。1987年に、うまれたばかりの赤ちゃんの舌に、砂糖水やレモン果汁をスポイトで一滴垂らして、どういう反応をするのか調べたイスラエルのシュナイター博士が有名な実験も行っています。歯科専門誌でも実験しており、その際は、甘味としては10%の砂糖水、酸味としてはレモン果汁、苦味としてはゴーヤの汁、うま味としては野菜を煮出してつくったスープと、それにグルタミン酸を加えた液体を用意して行っています。砂糖水と野菜スープは哺乳瓶に入れて、レモン果汁とゴーヤの汁はスプーンで口に含ませたところ、どんな反応としたかというと…。 ・甘味→食物がエネルギー源の糖分であることを伝える。 例)砂糖水(甘味)への反応はまさに食い入るようで、一心不乱にゴクゴク。 ・酸味→食物が未熟・腐敗している可能性を伝える。 例)レモン果汁(酸味)には、口を横一文字に引き結び、唾液がいっぱい出て口元がよだれでベチャベチャに…。 ・苦味→食物が毒性であることを伝える。 例)ゴーヤの汁(苦味)を舌にのせると、口を大きく開けてウエッ。舌を動かして苦いものを出そうとする。 ・うま味→食物がたんぱく質であることを伝える。 例)野菜スープは、最初は顔をしかめるも、グルタミン酸(うま味)をほんの少し加えると非常に喜んで飲みはじめた。 この実験から、赤ちゃんがうま味を認識していることがわかりました。基本味は、摂取したものが栄養になるか害になるかを知らせるシグナルでもあります。舌で甘味を感じると、からだは「これからエネルギー源になるものが入ってくるぞ」と備えます。うま味を感じると、からだはたんぱく質の消化吸収に備えて動きはじめます。対して酸味は、危険なものが入ってくるシグナル。食物が熟していなかったり、腐っている可能性を意味します。だから 唾液を大量に出して、酸味を薄めようとするのです。苦味の場合は拒否反応が顕著で、吐き出そうとします。 甘味とうま味は受け入れ、酸味と苦味は拒否する。これは生きるために備わっている本能といえます。   お口の中はとっても敏感…。髪の毛1本口に入っただけでも違和感を感じますよね…。ただ、歯周病のように痛みなく進行するものもあります。ぜひ定期的に歯科医院に足を運び、メインテナンスを受診することをオススメします‼︎