補綴の要!支台歯!
こんにちは!歯科助手の目時です。
夏休みも中盤、楽しい季節ですね!
気温も湿度も高いですが、熱中症には十分お気をつけ下さい!
さて、今回は『補綴の要!支台歯』ということで、
被せ物の土台である支台歯(しだいし)についてお話ししていきます。
補綴(ほてつ)というのは、被せ物や詰め物などのことをいいます。
その被せ物の土台となる歯のことを支台歯といいます。
この支台歯は外からは見えませんが、被せ物治療の精度を決めると言っても過言ではないくらい、とても大事な役割を持っています。
支台歯には大きく分けて2種類あります。
それは、「歯の神経を残したままの支台歯」か、「歯の神経がない支台歯」かです。
まず、神経を残したまま被せ物をする場合の支台歯についてみていきましょう!
【神経を残す場合】
神経が残っている歯に被せ物をする時、支台歯の削り方によっては治療後にしみてきてしまうことがあります。
歯の組織をなるべく残しながら、神経が刺激されにくいように形を整えることが求められます。
良い土台の条件として、「削る量は最低限にすること」が挙げられますが、特に神経を残したままの場合はこれが重要になるということです!
なるべく削らないということは、被せ物と神経の距離を保てるので比較的しみにくい支台歯になるわけですね。
逆に言えば、削る量が多ければ多いほど、神経と被せ物が近くなってしまい、噛んだ時の刺激や温度が神経に伝わりやすくなってしまうのです。
では、どのような形で整えるのが良いのでしょうか。
基本の形として、「台形型」が挙げられます。
噛む力が食事の際に繰り返し強く加わったときに、ついている被せ物が揺さぶられないようにするには、この「台形型」が向いているようです。
台形型にすると土台に対してしっかりとはまり、安定感が増します。そして劣化による段差や傷みを最小限に抑えることができるのだそうです!
段差ができにくいことで虫歯のリスクも減りますし、実は歯磨きも楽になります。
【神経を残さない場合】
神経を残さない支台歯の場合でも、形の基本は「台形型」です。この形にする理由としては、神経があってもなくても同じです。
その中でも違いは、神経を抜く場合には治療の過程で歯の組織を大きく削ることになるのですが、その分代わりとなる材料を使って土台を立てていきます。
土台を立てたらその固まった材料にぴったりと合うように被せ物を作っていきます。
その際、支台歯と被せ物のつなぎ目が滑らかで綺麗であることが求められます!
上記でもお話ししましたが、つなぎ目が滑らかでないと段差ができたり傷みやすくなったり歯磨きも大変です。
そのため、削って整える時点で、滑らかなつなぎ目になるように気をつけて削っています。
そうすると段差がないことで汚れも溜まりにくく、歯磨きも簡単できます。
いかがでしたか?
土台づくりは、良質な被せ物治療の基礎と言えます。
歯科医院は、被せ物治療の耐久性を上げるために、被せ物だけでなく見えないところまで精密な治療を行なっています。
しかし本当に長持ちさせるためには、患者さんご本人の毎日の歯磨きなど、ご協力がどうしても必要不可欠です!
ぜひ、被せ物を長持ちさせるよう一緒に頑張りましょう!