歯周病とからだの病気
新年、あけましておめでとうございます。
今年も皆様のお口の健康を守るため頑張りますので、皆様もお家での歯磨きをしっかりお願い致します!!
今週は、受付下舘が「歯周病はお口だけでなく、全身の健康にも影響する」ことについてお伝えします。
歯周病が体にも影響する…そんなふうにテレビや歯科医院できいらことはありませんか?長年の研究で関連性が高いと考えられているのは、
① 動脈硬化とそれにともなう脳梗塞・心筋梗塞
② 糖尿病
③ 誤嚥性肺炎
④ 早産・低体重児出産
です。現在想定されているメカニズムは
【動脈硬化】
① 白血球が歯周病菌を食べる
② 歯茎から体内に入り込んだ歯周病菌が血管内壁に入り込む
③ 白血球もろとも、死がいが粥状のかたまりとなって残る
④ かたまりが厚くなると血流を阻害。破れたかたまりが詰まると血栓に。
【糖尿病】
歯周病が悪化→歯周ポケットの炎症が拡大→炎症性物質が体内へ→インスリンの働きを阻害→糖尿病が悪化
【誤嚥性肺炎】
① 通常は食道に入るはずの食物や唾液が誤って気管に入り込む
② 食べ物や唾液に含まれていた細菌が肺で増殖し、肺胞に炎症を起こす
③ 誤嚥性肺炎に‼︎
【妊婦さんへの歯周病の影響】
case1
妊娠→歯周病が悪化→歯周病の炎症により、体内の炎症性物質やタンパク質分解酵素の濃度が上昇→子宮の収縮→早産
case2
血液中に入り込んだ歯周病菌が羊水や羊膜などに達し、感染が起こります。その結果早産や胎児の発育不全を引き起こす可能性が考えられます。
歯周病菌に悪さをさせないために、防ぐポイントは
① 歯周病の治療はお早めに‼︎
炎症が起きている歯茎は傷口と同じで、歯周病菌が体内に流れ込む入り口になります。「歯茎から血が出る」という方はできるだけ早く治療をして、血液への歯周病菌の流入を減らして、動脈硬化、そしてそれにともなう脳梗塞や心筋梗塞を防ぎましょう。
② お口を清潔に保ちましょう‼︎
誤嚥性肺炎は、歯周病菌をはじめお口の細菌が誤って肺に入り込むことで起こります。ですから、日常の歯磨きは時間をかけて丁寧に。磨き残しが起きやすい歯と歯の間には、デンタルフロスや歯間ブラシをぜひ使ってください。
③ やっぱり大切、定期検診‼
今は異常がないと感じている方も油断は禁物。歯周病は痛みなく進行しますので、気づいた頃には、かなり悪化していることがあります。少なくとも半年に1回は、歯科でメインテナンスを受けましょう。
歯周病は予防と治療が可能な病気。からだの健康のためにも、リスクの放置はよくありませんよ‼︎